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学者・殺虫剤メーカー・駆除会社・標本商…昆虫プロの市場は狭い。一方、特に生態系の調査は研究テーマとしては地味で高い評価につながりにくい上に、他方で力仕事である。日本の昆虫生息実態の調査はアマチュアが支えてきたのがこれまででありこれからもそうだろう。 最近の子供は「虫屋」の後継者とならないことが多い。また、配偶者は標本維持のノウハウを持たないのが通例であり、ダンナの心を独占した昆虫に対して敵対的気持ちを持つことのほうが多い。一方、博物館に寄贈しようとしても、収容能力は飽和状態に近い。かくして、自分の生存中は問題ないのだが、死後、粉と化す事例が増えてきた。虫屋の高齢化が進んでおり、標本消滅リスクが高まっている。このプロジェクトは、自分の死後も標本にされた虫たちが「犬死」にならないようにしようという気持ちから出たものである。ネットに公開すれば、現物がなくなっても少なくともデータは世に残るからである。 このデータは、皆様の昆虫調査研究活動の参考として自由に活用いただきたいし、昆虫の生態状況は様々な自然ファクターの因果と言えるので様々な分野の研究の関連データとなれば幸いである。 また、このようなデータベースはデータの厚みが大切である。類似の試みを既にされている方、これからされようとしている方を問わない。サイトのリンクやデータの相互乗り入れ、大歓迎である。お申しいただければ幸いである。 また、科によっては同定に全く自信がない。特に、図鑑が充実していない科についてそうである。ご指導をお待ちしたい。
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